【鳥の声が気になって仕方なくなる本】『僕には鳥の言葉がわかる』鈴木俊貴を読んで

【こんなにも面白い本が
 あったなんて!】

正直に言って、
ここまで夢中になった本は、
これまでありませんでした。

間違いなく、
私の人生の“ホームラン本”になりました。

とにかく先が気になって、
早く次のページへ、次のパートへと
手が止まらなくなりました。

ときには感心させられ、
ときには思わず笑ってしまい、
気づけばあっという間に完読。

『鈴木先生のエピソードには、
 ちゃんと“オチ”があるんです』

読み終えたあと、耳に入ってくる鳥の声が
『今、何を話しているんだろう?』と
気になって仕方なくなりました(笑)

そんな本書から得た印象的なエピソードや

気づきを、少しだけ書き留めておきますね。

本当に面白いので、
ぜひあなたにも読んでほしい一冊です。

なにか、
人生がほんの少し豊かになったような、
そんな気がしているほどです。

著者の鈴木俊貴先生は、
現在、東京大学准教授であり、
動物言語学者。

シジュウカラの「言葉」を解明するまでに
費やした18年間の研究の軌跡。

そして珠玉のエピソードが、この一冊に
ぎゅっと詰め込まれています。

ごはんの3つのメニュー

これは、私がこの本の中で
いちばん笑ったエピソードです。

軽井沢でシジュウカラの調査をしていた際、
用意していた3ヶ月分のおかずが、
まさかの2ヶ月で底をついてしまいます。

残っているのは――
5kgのお米だけ。

私だったら、
迷わず街へ買い出しに出るところですが、
鈴木先生は、ここが違います。

最寄りのスーパーまでは、
往復で2時間以上かかる雪道。

『その2時間があれば、
 森の中で2~3回は実験ができる』

そう考えて、
買い出しよりも実験を優先してしまうんです。

そして、この絶体絶命の状況で
ひねり出した作戦が――

“ごはんの3つのメニュー”

・その1 ノーマルごはん
・その2 お湯ごはん
・その3 水ごはん

これをローテーションすれば、
1ヶ月は乗り切れる!

『この発想に気づいた自分、
 天才かもしれない』

と、鈴木先生は
当時を振り返っています(笑)

……いやいや、
こんな発想、なかなか出てこないし。

しかも、このエピソードには
さらにもう一段、強烈なオチが待っています。

気になる方は、
ぜひ本書で確認してみてください。

シジュウカラに言葉はあるのか?

鈴木先生が、最初に目をつけたのが
「ジャージャー」と聞こえる鳴き声でした。

これまでの観察から、どうやらこの声は、
ヘビを警戒するときに出している
可能性が高いと考えられていたそうです。

そこで先生は、繁殖期の親鳥に向けて、
スピーカーから「ジャージャー」の音を
聞かせてみます。

すると案の定、親鳥は顔を地面に向け、
明らかに警戒する行動をとりました。

ここで、
鈴木先生にひらめきが降ってきます。

「ジャージャー」を聞かせながら、
ヘビに見立てた小枝を動かしてみたら
どうなるだろう?

もし「ジャージャー」が
“ヘビ”を意味する言葉だとしたら?

その声を聞いた瞬間、
頭の中でヘビをイメージするはず。

そうなれば、小枝の動きをヘビと
勘違いしてしまうのでは――。

そんな仮説のもと、実験が行われました。

結果は、まさに先生の予想どおり。

シジュウカラは小枝をヘビと誤って、
警戒しながら近づいてきたのです。

こうして、
「ジャージャー」の鳴き声が
“ヘビ”を意味する言葉であることが、
はっきりと示されました。

このとき鈴木先生は、シジュウカラの行動が
あまりにも高い精度で予測できるようになり、

『自分は、シジュウカラの生まれ変わりでは?』

と本気で思ったそうです(笑)

ちなみに――
この結果を論文として発表するため、
同じ実験は4年間も繰り返されたとのこと。

……研究者の執念、本当にすごいです。

シジュウカラは文を作れるのか?

「シジュウカラは、
 単語だけでなく“文”を作れるのか?」

この問いに対しても、
またしても鈴木先生に
天才的なひらめきが舞い降ります。

『ルー大柴さんの“ルー語”を
 実験に使えばいいのでは?』

……この発想、
どこから出てくるんでしょう(笑)

少し解説します。

ルー語とは、
「藪から棒」を
「藪からスティック」

「寝耳に水」を
「寝耳にウォーター」

というように、日本語と英語を混ぜた表現。

ここで先生は、シジュウカラの鳴き声と、
別の鳥・コガラの鳴き声を


“ルー語のように組み合わせる”

という実験を思いつきます。

シジュウカラ語
「ピーツピ・ジジジ」
(警戒して・集まれ!)

この後半部分を、コガラ語の
「ディー・ディー(集まれ)」
に置き換えます。

そして
「ピーツピ・ディーディー」
(警戒して・集まれ)

を聞かせてみたんです。

言ってみれば、

『警戒して・トゥギャザー』

まさに、鳥語版ルー語の完成です。

するとどうなったか。

お気づきの通り、シジュウカラは
警戒しながら、ちゃんと集まって
きたんです。

つまり、シジュウカラは
単語を並べても意味を理解する
文法ルールを持っていた。

しかも驚くべきことに、他の鳥の言葉と
混ざった“混合文”まで理解できた。

鈴木先生はこの実験によって、
シジュウカラが
「文を理解する動物」であることを
見事に証明しました。

このパートのオチは、
ルー大柴さんへの感謝の言葉。

『ハートのボトムから
 サンキューベリー・マッチ』(笑)

――最高です。

人間だけが言葉を持つ存在だと、
人類が疑わなかった定説。

その定説を覆す決定的瞬間を
この本は私たちと共有してくれます。

人間以外の動物にも、ちゃんと
“言葉”があるんだと。

では、なぜ鈴木先生だけが、
鳥の言葉を解明できたのか。

それはきっと、実際は大変な調査の中でも
遊び心」を、最後まで手放さなかったから。

誰もが見過ごしてきた鳥の声に、
本気で耳を澄ませ、ときに真面目に、
ときには全力で楽しみながら、
18年間も向き合い続けた。

だからこそ、鳥のさえずりは“音”から
“言葉”へと変われたのだと思います。

この本を読み終えたあと、間違いなく
鳥への向き合い方が変わってきます。

これから登山中に、森の中で聞こえてくる
鳥の声が――

気になって、気になって、仕方なくなる
はずです。(笑)

『今、何て言ってるんだろう?』

そんなふうに足を止める時間も、
きっと登山の楽しみになる。

『本を読んで、こんなに楽しかったのは
 初めての体験でした!』

心からそう思えた私にとっては
人生のホームラン本にもなった一冊でした。

今回もご一読頂き有難うございました!


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